美術館は感性を豊かに育てる場所

今の私には、固まった思考を解きほぐしてくれる空間でもあります。

本物のアートに触れることは、本当に大切だと思います。

私は幼少期から、父親にしょっちゅう美術展覧会に連れて行かれていました。

覚えている一番古い記憶は5歳の夏に新幹線に初めて乗って上野の美術館に行ったこと。

神戸生まれの私は、神戸市立王子動物園のすぐ近くの

兵庫県立近代美術館(現在は、原田の森美術館。近代美術館は別の場所にあります)が

最も足を運んだ慣れ親しんだ美術館でした。

当時はとても近代的だった、イケてる美術館に連れて行かれるのですが、皮肉にも、、

すぐ横には子供を手招きしている動物園の看板や大きな観覧車があり、、

いつもいつも、それらを横目で見ながら、美術館に手を引かれて連れて行かれていました。

毎回毎回、行きたくない方に入っていく両親。。

私は口答えをしたり、反抗したりする勇気の無い子でしたから、

黙って連れて行かれ、子どもなりに作品を鑑賞?していました。

初めて感動した記憶は、小学校高学年くらいだったと思います。。

ミレー・コロー展でした。落ち穂拾いの世界が自分の心の中に

うわーっと広がって、そこにあるはずもない枯れ草と土の匂いがしました。

それから成人するまで、何度美術館に行ったことでしょう。

「本物に触れる大切さ」を皆さんにお伝えしたいです。

美術館は、美しいと思うバランス感覚や色彩感覚が、

難しい理論抜きで、自然に形成される場所ではないかと思ったりします。

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