「貧乏絵描き」にならない工夫/絵師で成功する秘訣

昭和生まれの私は、「貧乏絵描き」という言葉にはとても慣れ親しんでいますが、平成生まれの方にはこの言葉、どう映るのでしょう?

父は売れっ子の「貧乏絵描き」でした。

父は武蔵野美術学校(当時の武蔵美)を修了後、オートバイや自動車のシートのデザインなど、工業デザイナーを生業としながら、画業も続けていました。父をこよなく愛する母は、私が小学生だった時、一番下の弟が小学校に上がると同時に働きに出始め、正社員の事務員として家計を支え続け、父の洋画家デビューを実現しました。母が、父を洋画家へと後押ししたおかげで、父は洋画家として売絵の注文が絶えることがないプロの絵描きになれました。子供の私は、どうだったかというと、単純に「貧乏な家の子供」でした(笑)。父のことが何より最優先の家庭でしたので、自家用車は持っているのに、子供にはお金をかけないという偏った家庭でした。そのことが功を奏して、幼少期、児童期の私が形成され、今日の私があるのだろうと、、これはラッキー、本当にラッキーだったと思います。

それは置いておいて、何が言いたいのかと申しますと、「後ろ盾」「自分を応援してくれる誰か」が、あなたにはついていますか?という事です。父の場合は、「経済的には非力な母」が唯一の後ろ盾だったわけですが、もし、父の実家や母の実家が、もっと裕福な家だったら?父がもっと外向的で、上手くパトロン(アーティストを支援する富裕層の人)を見つけられていたら???父の歩んだ道は大きく違っていたと思います。目先の売絵収入を追いかけることなく、本当に描きたいシュールレアリズムの制作活動に没頭できたでしょうし、いろいろな大きな展覧会にも出展できたと思います。父の画力と集中力は本当に凄かったですから。

私が優秀賞をいただいた企業コラボアート東京ポスターコンテストの作品をご覧ください。

この作品のテーマがまさに、アーティストには、経済的にもメンタル的にも後ろ盾が必要なんだ!ということ。後ろ盾が、有ると、無いでは、「実力」も「チャンス」も、ものすごく「差」が出る。ということ。まず、このことをしっかり認識してください。

そしてここからが、今日の重要ポイント「絵で成功する秘訣」です。

今はまだ、子どもという立場で保護者の方に後ろ盾になってもらっている未成年の方へ。。「後ろ盾が有る今の状態」を有効活用して目標に向かって全力で走ってください。保護者の方が富裕層でなければ、他の人より速く走り、(=練習、学びの時間を長く濃くする)将来の後ろ盾の見つけ方も今のうちに模索しておく。今の時代は、絵を生かした職業は多岐にわたります。ローコストで成果につなげる方法(新しいスタイルの後ろ盾=SNS)も、日々どんどん生まれています。「旧式後ろ盾」が無くても、自分の力で成功できる時代になったのです。この時代に生まれただけで、あなたはとてもラッキーです。目標をいつも意識して、日々、人よりたくさん練習してください。そうすると、必ず人より上手く描けるようになり、好きなことを生涯の生業にすることができます。

もう大人で自立している方で後ろ盾が無い方へ。。ちゃんと方法はあります。性格が内向的な人は特にですが、先述の「新しい後ろ盾」を作る方法も模索しましょう。まずは日々の生活を見直し、ライスワークを最小限にし、マインドセットを変えることで、制作への意欲や時間やお金が生まれてきます。私はこういう方こそ、オンラインサロンArtCampのメンバーとしてお迎えしたいと思っています。

この頃の私はライスワークに自分を切り売りしていました。

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